前回の記事で、自分の強み・経験・想いを棚卸しするワークをご紹介しました。
紙に書き出してみて、「こんなにたくさん出てきた」と驚いた方も多いのではないでしょうか。しかし、書き出しただけでは、まだコンセプトにはなりません。
今回は、棚卸しした内容を整理し、お客様に伝わる言葉に変換していく具体的な方法をお伝えします。

コンセプトとは何か?
まず、コンセプトとは何でしょうか。
簡単に言えば、「あなたのサロンは何のために存在し、誰にどんな価値を提供するのか」を一言で表したものです。
コンセプトが明確になると、以下のようなメリットがあります。
- お客様があなたのサロンを選ぶ理由が明確になる
- メニューや価格設定に迷わなくなる
- SNSやホームページで発信する内容がブレなくなる
- スタッフを雇う際の採用基準が明確になる

つまり、コンセプトはサロン運営のすべての軸となるものです。
ステップ1:棚卸し内容から「共通するキーワード」を抽出する
まず、前回の棚卸しで書き出した内容を見直してみましょう。
その中で、繰り返し出てくる言葉や、心が動いたポイントに印をつけていきます。
【例:Aさんの場合】
- 「リラックス」
- 「自分の時間」
- 「癒し」
- 「忙しい女性」
- 「話を聞く」



Aさんは、お客様から「ここに来ると、ホッとする」「話を聞いてもらえて嬉しい」と言われることが多かったことに気づきました。
ステップ2:「誰に」「何を」「どうやって」を明確にする
次に、抽出したキーワードをもとに、以下の3つの要素を言語化していきます。
① 誰に(ターゲット)
あなたのサロンに来てほしいお客様は、具体的にどんな人ですか?
- 年齢層は?
- どんなライフスタイル?
- どんな悩みや願望を持っている?
できるだけ具体的にイメージしましょう。
30〜40代の働く女性や子育て中のママ。日々忙しく、自分のことは後回しにしがち。たまには自分を労わる時間が欲しいと思っている。
② 何を(提供する価値)
あなたのサロンでは、お客様にどんな価値を提供しますか?
技術だけでなく、心や気持ちの変化も含めて考えてみてください。
技術はもちろん、心からリラックスできる時間と空間。話を聞いてもらえる安心感。サロンを出るときには、「また明日から頑張ろう」と前向きな気持ちになれる。
③ どうやって(独自性・差別化ポイント)
他のサロンとの違いは何ですか?あなただからこそできることは?
完全個室のプライベートサロン。施術中は無理に会話をせず、お客様のペースを大切にする。子育て経験を活かし、ママならではの悩みにも共感できる。
ステップ3:一文のコンセプトにまとめる
最後に、「誰に」「何を」「どうやって」を組み合わせて、一文のコンセプトにまとめます。
このとき、難しい言葉を使う必要はありません。お客様がパッと見て、「私のためのサロンだ」と感じられる言葉を選びましょう。
「忙しい毎日を頑張るあなたへ。心と体をほどく、私だけの癒し時間」



このコンセプトから、さらに具体的なサロンのキャッチフレーズやメニュー名、空間づくりのヒントが生まれていきます。
コンセプトづくりでよくある失敗
コンセプトを作る際、以下のような失敗に注意しましょう。
× 抽象的すぎる
「美と健康をサポート」「お客様第一」など、どのサロンにも当てはまる言葉では差別化になりません。
× 盛り込みすぎる
あれもこれもと詰め込むと、結局何が強みなのか伝わりません。絞り込む勇気を持ちましょう。
× 自分の想いだけで完結している
「私がやりたいこと」だけでなく、「お客様が求めていること」とのバランスが大切です。
コンセプトは進化していい
ここで作ったコンセプトは、決して固定されたものではありません。
サロンを運営していく中で、お客様の反応を見ながら、少しずつブラッシュアップしていくことができます。
大切なのは、最初の軸をしっかり持つこと。そうすれば、迷ったときに立ち戻る場所ができます。
まとめ
棚卸しした内容をもとに、コンセプトを言語化する3ステップをご紹介しました。
- 棚卸し内容から「共通するキーワード」を抽出する
- 「誰に」「何を」「どうやって」を明確にする
- 一文のコンセプトにまとめる
このプロセスは、一人で行うと煮詰まってしまうこともあります。信頼できる仲間や、開業支援の専門家と一緒に取り組むのもおすすめです。
あなたらしいコンセプトが見つかれば、サロン運営の8割は成功したも同然。
じっくり時間をかけて、納得のいくコンセプトを作り上げていきましょう。






