一人サロンを始めるとき、多くの人が
「まずは売上を決めなきゃ」
「メニューの価格をどうする?」
「集客はどうしよう?」
そんな“経営側の数字”から考えがちです。でも、実はその前に決めるべきものがあります。
それが「あなたがどんな働き方をしたいのか」 です。
サロン経営は、誰かに決められた働き方ではありません。会社のルールも、固定のシフトもない。だからこそ、自由さの裏に“迷い”や“やりづらさ”が生まれます。
- 働きすぎて疲れ切ってしまう
- 予約の詰めすぎで体力がもたない
- 休日が取れずプライベートが壊れる
- 気づいたら数字に振り回されている
という状況になりがち。
そうならないためには、働き方 → 経営設計の順で考えることがとても大切です。
① 最初に考えるのは“売上”ではなく“あなたの生活”
サロン経営の軸は、あなたの人生そのもの。だから、まず考えるべきは「どんな生活を送りたいのか」です。
例えば…
- 朝はゆっくり過ごしたい
- 夜は早く仕事を終えて自分の時間を確保したい
- 週休2日は必ずほしい
- 平日中心に働きたい
- 月の半分は海外や地方で仕事をしたいリスト
こうした“あなた自身の理想”が、実はそのままサロンの経営設計につながります。働き方を決めることは、あなたの人生の質を守ることでもあります。
② 理想の1日を「時間軸」で描いてみる
オススメは、「理想の1日のタイムラインを書き出すこと」。
- 何時に起きる?
- 朝のルーティンは?
- 何時から仕事を始めたい?
- 施術と施術の間にどれくらい休憩を入れる?
- 夜は何時には仕事を終えたい?
ここが決まるだけで、メニュー時間・予約枠・営業時間が自然と決まります。
例えば、「朝ゆっくり→午後から働きたい派」の人は、120分メニューを中心に夕方までの働き方が合うかもしれません。逆に、「午前中に働き切りたい派」の人は、短めのメニュー×回転率の良い構成が向いています。
“時間の使い方”は、あなたの価値観を映す鏡。
自分に合わない働き方を選んで疲弊する必要はありません。
③ 月の“稼働日数”を決める
ここで初めて「月に何日働くのか」を決めます。
週4働くのか、週5なのか、月に20日か15日か。これは忙しさの基準にも、収入の基準にもなります。
- バランス良く働きたい人は → 月14〜18日
- 稼ぎをしっかり確保したい人は → 月20日前後
- ゆとりを重視する働き方なら → 月10〜14日
あなたの体力と気持ちに合わせて選んでOK。自分の体力を無視した働き方は、長続きしません。
④ 1日の施術数から“理想単価”が導き出される
ここでようやく数字の話になります。
計算ステップはこれだけ。
まずは生活費・貯金・国保・税金を含めた「理想の月収」を決めます。
例:理想月収 400,000円
賃料や光熱費、広告費等のサロン運営のためにかかる費用を計算します。
例:経費 150,000円
Step1で決めた「必要な収入」とStep2で計算した「経費」を足した金額がサロンの売上目標となります。
例:売上目標 550,000円(理想月収 400,000円+経費 150,000円)
例:月20日働く
例:3名(60分コース×3)
550,000 ÷(20日 × 3名)= 9,166.6円
ここに
・空間の価値
・施術のクオリティ
・提供したい世界観
を加味して実際の価格に調整します。
⑤ 「働き方 → 経営」の逆算ができると、迷いが消える
多くのサロンオーナーがつまずくのは、“数字ありき”の経営をしてしまうから。でも、あなた自身の働き方の理想が明確になると、経営の答えは自然と導き出されます。
- メニュー時間
- 予約枠
- 営業時間
- 価格
- 月の売上目標
- SNS発信のトーン
- どんなお客様に来てほしいか
すべてが一本の線でつながってくるんです。
⑥ あなたの働き方がそのまま“ブランド”になる
最近は、「サロンは商品」ではなく「オーナーという存在そのものがブランド」として選ばれる時代です。
だからこそ、あなたらしい働き方は“価値”になります。
- 無理なく続けられる働き方
- 大切にしたい時間を守れる経営
- 心地よく働けるリズム
こうした“生き方の美しさ”は、お客様に自然と伝わります。働き方は、自分の人生の表現そのもの。そこに無理があると、ブランドは育ちません。
まとめ
働き方を決める → 経営を設計する → 価格とメニューが決まる
この順番が、迷わないサロン経営の鍵です。最初に決めてほしいのは、たった3つ。
- 理想の1日の流れ
- 月の稼働日数
- 1日に施術できる人数
この3つが明確になれば、あなたが無理なく働ける経営の土台が完成します。
あなたの働き方は、あなた自身を守るためのデザイン。“続けられる働き方”こそ、最高の経営戦略です。

